2025年12月31日 / 最終更新日時 : 2025年12月31日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第九話 鎌倉山の鬼(9) 囁く影 鎌倉山の山道は、昼を過ぎても薄暗かった。鬱蒼とした雑木林が陽光を遮り、ときおり吹く風が枝葉を揺らすたび、細かな影が斜めに走っていく。 悠夜は、ふと足を止めた。 「……なんか、ついてくる感じ、しません?」 蓮と真衣 […]
2025年12月30日 / 最終更新日時 : 2025年12月30日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第九話 鎌倉山の鬼(8) 鬼の残したもの 鎌倉山の道は、ところどころで尾根が細くなり、両側に深い谷が口を開けていた。木々の間から海がちらりとのぞき、遠くの水平線が白く光っている。 蓮が前を歩きながら、ふと立ち止まった。 「……あれ、石碑?」 藪の […]
2025年12月30日 / 最終更新日時 : 2025年12月30日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第九話 鎌倉山の鬼伝説(7) 痕跡をたどる 鎌倉山の尾根道は、ゆるやかに続いていた。住宅地の背後とは思えないほど静かで、鳥の声が近く、木洩れ日が揺れている。 蓮が前を歩く嵐山に声をかけた。 「さっきの話…… 鎌倉山の鬼って、実在したんでしょうか。」 […]
2025年12月29日 / 最終更新日時 : 2025年12月29日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第九話 鎌倉山の鬼(6) 山影に残る “面の鬼” 鎌倉山の頂へ向かう道は、木漏れ日がまだらに落ち、鳥の声が時折、谷のほうへ吸い込まれていく。住宅街を抜けたあとの静けさは深く、どこか古い神域に足を踏み入れてしまったような感覚があった。 蓮が汗をぬぐ […]
2025年12月28日 / 最終更新日時 : 2025年12月28日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第九話 鎌倉山の鬼伝説(5) 鎌倉山に棲む影 鎌倉山の坂道を登ると、木々の影が濃くなり、鳥の声と土の匂いがゆっくりと四人を包み込んだ。 蓮が、斜面に残る古い石段の名残りを眺めながら言う。 「鎌倉山って……鬼がいたって本当に言われてるの?」 嵐山は歩み […]