2026年3月22日 / 最終更新日時 : 2026年3月22日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第二部・過去編 第三章 南都の影(10) 第十回 消える帳面 襲撃のあったその日の夕刻。 東大寺の裏手にある仮の詰所には、重い空気が溜まっていた。 割られた銭箱は並べられ、中身は改めて数え直されている。 「……合わん」 帳面を見ていた僧が、低く言った。 「どれほ […]
2026年3月21日 / 最終更新日時 : 2026年3月21日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第二部・過去編 第三章 南都の影(9) 南都の朝は、いつもより早くざわついていた。 東大寺の裏手、材木と銭箱を積んだ荷駄が出る日だった。 「今日は大口や」 権太が言う。 「見張りも多いな」 朔太郎が周囲を見渡した。 僧だけではない。町の者、そして武士も混じって […]
2026年3月20日 / 最終更新日時 : 2026年3月20日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第二部・過去編 第三章 南都の影(8) 南都は、寺の町である。 だがそれだけではない。 奈良の町には、いくつもの力が重なっていた。 まず―― 寺。 東大寺。興福寺。 どちらも古くからの大寺であり、広い荘園と山林を持っていた。 寺は祈りの場である。 だが同時に、 […]
2026年3月19日 / 最終更新日時 : 2026年3月19日 管理者 連句 三吟歌仙 三吟歌仙 春風の巻令和8年3月18日連衆 チャット 紀子 游々子 2週間前にチャットと両吟歌仙を巻きましたが、今回はいつもの連衆の紀子さんに加わってもらって、三吟の歌仙を巻いてみました。 (発句) 風ぬるむ畦に靴跡つづき […]
2026年3月19日 / 最終更新日時 : 2026年3月19日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第二部・過去編 第三章 南都の影(7) 第7回 勧進帳 東大寺の夜は、昼とは別の顔を持っていた。 昼間は人の波が門を満たす。参詣の者、勧進僧、材木を運ぶ大工、そして商人。 だが夜になると、広い伽藍は急に静まり返る。 大仏殿の再建はまだ道半ばだった。 焼け落ちた […]