2026年4月6日 / 最終更新日時 : 2026年4月6日 管理者 俳句的生活 鬼を狩る子孫 第二部・過去編 第四章 伊賀(11) 霧の中へ 夜は、静かに下りてきた。 伊賀の谷は、昼のざわめきが嘘のように静まり返っている。 だが、その静けさの下では、別の流れが動いていた。 朔太郎たちは、屋敷の外れに身を潜めていた。 葛山虎矩の屋敷。 昼間とは違い、見 […]
2026年4月5日 / 最終更新日時 : 2026年4月5日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第二部・過去編 第四章 伊賀(10) 交わる道 場の緊張は、まだ解けていなかった。 倒れた男は、村の者たちによって運ばれていく。 虎矩の配下の男たちは、舌打ちをしながら引き下がった。 完全に退いたわけではない。 ただ、ここではこれ以上はしない、というだけだっ […]
2026年4月4日 / 最終更新日時 : 2026年4月4日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第二部・過去編 第四章 伊賀(9) 決別 木立の奥で、三之助は動かなかった。 人のざわめきは、まだ続いている。 怒りの声。押し殺した声。それらが混じり合い、谷の中に重く残っていた。 朔太郎たちは、まだ前に立っている。 倒れた男をかばうように、三人が並ぶ。 […]
2026年4月3日 / 最終更新日時 : 2026年4月3日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第二部・過去編 第四章 伊賀(8) 「そこまでや」 朔太郎の声で、場は凍りついた。 誰も動かない。 棒を持った男たちも、群衆も、ただその場に止まっている。 その光景を、少し離れた木立の影から見ている者がいた。 霧隠三之助である。 人の輪の外、さらにその外。 […]
2026年4月2日 / 最終更新日時 : 2026年4月2日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第二部・過去編 第四章 伊賀(7) 虎の弾圧 「うちの谷の者や」 はっきりとした声だった。 人が割れ、その男が前に出る。 「山で木を伐ってる者や」 「この者は、外の人間やない」 打っていた男が振り返る。 目が鋭くなる。 「何やと」 一瞬の沈黙。 だが、それ […]