2025年9月13日 / 最終更新日時 : 2025年9月14日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第一話 見えない請求書(14) (14)次の日。悠夜と蓮は、放課後の図書室にこもっていた。 「ほら見ろよ、この古い本。ほこりかぶって誰も読んでないけどさ……」蓮が持ってきたのは、黄ばんだ民俗誌だった。表紙には「霧村縁起」と墨で書かれている。 ページをめ […]
2025年9月12日 / 最終更新日時 : 2025年9月12日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第一話 見えない請求書(13) (13)保健室に運ばれた竹内先生は、白いシーツに横たわっていた。だが眠っているというより、うなされているように体を小刻みに震わせている。 「……請求者……やつらは……」うわ言のように、同じ言葉を繰り返していた。 蓮が眉を […]
2025年9月11日 / 最終更新日時 : 2025年9月11日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第一話 見えない請求書(12) (12)竹内先生の顔色は、日に日に悪くなっていた。目の下のくまは濃く、黒板に向かう背中は、まるで糸で操られているかのようにぎこちない。 「今日の課題は……」チョークを走らせる手が震え、板書の文字はところどころ乱れていた。 […]
2025年9月10日 / 最終更新日時 : 2025年9月10日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第一話 見えない請求書(11) (11)教室の空間を満たす霧の中で、黒板から抜け出した鬼の面が大きく口を開いた。声にならない叫びが、耳ではなく頭の奥に直接突き刺さってくる。 蓮は思わず耳をふさいだが、意味がない。「う、うるせぇ……! 脳みそに響いてくん […]
2025年9月9日 / 最終更新日時 : 2025年9月9日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第一話 見えない請求書(10) (10)黒板いっぱいに広がった数式は、やがて輪郭をつなぎ合わせ、鬼の面となった。ぎらりと光る目、裂けた口元。だが、それはチョークで描かれた絵ではない。霧そのものが黒板に染み込み、浮かび上がった姿だった。 「う、うわ……顔 […]