2026年1月2日 / 最終更新日時 : 2026年1月2日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第九話 鎌倉山の鬼(最終回) それでも灯りはある 江ノ電を降りると、空はすでに群青色に沈み、街灯が小さくゆらめき始めていた。 海風がやわらかく吹き、遠くの波の音が、行きと帰りで少し違って聞こえた。 「……なんか、長い一日だったね」 真衣がぽつりとつぶ […]
2026年1月1日 / 最終更新日時 : 2026年1月1日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第九話 鎌倉山の鬼(10) 鎌倉山に残る影 鎌倉山の尾根に出ると、風が梢を揺らし、遠くに相模湾の青が光っていた。木々のあいだから刺す光が、細い山道をまだらに照らす。 嵐山が足を止め、古い石碑の前を指した。 「……ここや。 鎌倉山で “鬼” が語られ […]
2025年12月31日 / 最終更新日時 : 2025年12月31日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第九話 鎌倉山の鬼(9) 囁く影 鎌倉山の山道は、昼を過ぎても薄暗かった。鬱蒼とした雑木林が陽光を遮り、ときおり吹く風が枝葉を揺らすたび、細かな影が斜めに走っていく。 悠夜は、ふと足を止めた。 「……なんか、ついてくる感じ、しません?」 蓮と真衣 […]
2025年12月30日 / 最終更新日時 : 2025年12月30日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第九話 鎌倉山の鬼(8) 鬼の残したもの 鎌倉山の道は、ところどころで尾根が細くなり、両側に深い谷が口を開けていた。木々の間から海がちらりとのぞき、遠くの水平線が白く光っている。 蓮が前を歩きながら、ふと立ち止まった。 「……あれ、石碑?」 藪の […]
2025年12月30日 / 最終更新日時 : 2025年12月30日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第九話 鎌倉山の鬼伝説(7) 痕跡をたどる 鎌倉山の尾根道は、ゆるやかに続いていた。住宅地の背後とは思えないほど静かで、鳥の声が近く、木洩れ日が揺れている。 蓮が前を歩く嵐山に声をかけた。 「さっきの話…… 鎌倉山の鬼って、実在したんでしょうか。」 […]