2026年1月4日 / 最終更新日時 : 2026年1月11日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第十話 大山詣り(8) こま参道を越えて ケーブルカーの扉が、低い音を立てて閉まった。 車内は思ったより狭く、木製の床と、やや急な傾斜が、これから山に入るのだという感覚を強めてくる。 「昔は、 ここまで全部歩きやったんや」 嵐山が、窓の外を […]
2026年1月4日 / 最終更新日時 : 2026年1月4日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第十話 大山詣り(2) 古道に残る気配 旧大山街道の碑を離れ、悠夜たちは西へゆっくり歩き出した。 道はまっすぐで、車通りも多い。かつて大山へ向かう講中たちが歩いたというこの道は、いまでは住宅の立ち並ぶ生活道路になっていた。 だが、よく見ると両脇 […]
2026年1月3日 / 最終更新日時 : 2026年1月3日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第十話 大山詣り(1) 旧街道の落書き 茅ヶ崎駅を出ると、冬の空気は澄んでいて、海からの風がほのかに塩の匂いを運んできた。 「ここが旧大山街道の入り口なんだ……」 蓮がプリントを広げながらつぶやく。 社会科の課題で、大山詣りの道筋を実際に歩い […]
2026年1月3日 / 最終更新日時 : 2026年1月3日 管理者 俳句的生活 第十話 大山詣り(目次) 第1回 旧街道の落書き 社会科の自由課題で「大山詣りの歴史」を調べることになった悠夜たちは、実地調査として大山街道の古い道筋が残る茅ヶ崎を訪れる。道端の石塔や地名を確かめながら歩くうち、三人は古い道標の裏に不気味な “落 […]
2026年1月2日 / 最終更新日時 : 2026年1月2日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第九話 鎌倉山の鬼(最終回) それでも灯りはある 江ノ電を降りると、空はすでに群青色に沈み、街灯が小さくゆらめき始めていた。 海風がやわらかく吹き、遠くの波の音が、行きと帰りで少し違って聞こえた。 「……なんか、長い一日だったね」 真衣がぽつりとつぶ […]