2025年9月11日 / 最終更新日時 : 2025年9月11日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第一話 見えない請求書(12) (12)竹内先生の顔色は、日に日に悪くなっていた。目の下のくまは濃く、黒板に向かう背中は、まるで糸で操られているかのようにぎこちない。 「今日の課題は……」チョークを走らせる手が震え、板書の文字はところどころ乱れていた。 […]
2025年9月10日 / 最終更新日時 : 2025年9月10日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第一話 見えない請求書(11) (11)教室の空間を満たす霧の中で、黒板から抜け出した鬼の面が大きく口を開いた。声にならない叫びが、耳ではなく頭の奥に直接突き刺さってくる。 蓮は思わず耳をふさいだが、意味がない。「う、うるせぇ……! 脳みそに響いてくん […]
2025年9月9日 / 最終更新日時 : 2025年9月9日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第一話 見えない請求書(10) (10)黒板いっぱいに広がった数式は、やがて輪郭をつなぎ合わせ、鬼の面となった。ぎらりと光る目、裂けた口元。だが、それはチョークで描かれた絵ではない。霧そのものが黒板に染み込み、浮かび上がった姿だった。 「う、うわ……顔 […]
2025年9月8日 / 最終更新日時 : 2025年9月10日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第一話 見えない請求書(9) (9)竹内先生の授業は、どこか冷たかった。数式を黒板に書く手が妙に速すぎて、目で追えない。しかも、数字のすき間に、見覚えのない奇妙な記号が混じっている。 「これ……算数じゃないよな」隣の席の蓮が小声でつぶやく。 悠夜もま […]
2025年9月7日 / 最終更新日時 : 2025年9月9日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第一話 見えない請求書(8) (8)祠で勾玉を継いだ夜から数日後、悠夜は町に戻った。 いつもの学校の教室。ざわめきに満ちた日常の空気が、妙に遠く感じられる。窓の外に差す朝の光の中にも、わずかに白い霧が立ちこめているのに気づいたのは、彼だけだった。 […]