2025年9月28日 / 最終更新日時 : 2025年9月29日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第二話 影を落とす契約書(7) 図書館で見つけた紙片翌日。三人は放課後に駅前の市立図書館へ向かった。 「田野倉んちのこと、もう一度調べ直そうぜ」 悠夜が言うと、蓮が苦笑する。 「図書館で? 探偵団ってより、ただの宿題組だな」 「まあ、夏休みの自由研究っ […]
2025年9月27日 / 最終更新日時 : 2025年9月27日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第二話 影を落とす契約書(6) (6)勾玉の光が胸の中で激しく踊った。悠夜は反射的に布団から飛び起き、窓の外の暗闇を見据えた。昨夜とは違う、鋭く切迫した脈動が走っている。誰かが、苦しんでいる——その声が体の奥に響いたのだ。 数分のうちに蓮が来て、二人は […]
2025年9月26日 / 最終更新日時 : 2025年9月26日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第二話 影を落とす契約書(5) (5)夜の街はひっそりと静まり返っていた。田野倉の家の二階、広い応接間の一角にある書斎。その机に突っ伏すようにして、彼は酒の残り香を漂わせながらうなだれていた。 窓の外では街灯の光がかすかに差し込み、机上に散らばった設計 […]
2025年9月25日 / 最終更新日時 : 2025年9月26日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第二話 影を落とす契約書(4) (4) 翌朝。まだ夜明けの薄明かりが街を包んでいる。悠夜は眠りの浅さに耐えきれず、早くから制服に袖を通していた。机の上に置いた勾玉は、昨夜の熱を失ったはずなのに、まだかすかに温もりを残している。 「……やっぱり、誰かが狙 […]
2025年9月24日 / 最終更新日時 : 2025年9月24日 管理者 創作小説 鬼を狩る子孫 第二話 影を落とす契約書(3) (3)田野倉の部屋は、ひどく静かだった。机の上には書類と万年筆が乱雑に置かれ、灰皿には吸い殻が幾つも積み重なっている。蛍光灯の明かりがじわりと滲み、まるで空気そのものが濁っているかのようだった。 その濁った空気の中で、声 […]