鬼を狩る子孫 第八話 代議士への道(2)
なぜ学校で議員の書類が?
封筒を職員室に届けた翌日、
悠夜と蓮と真衣は、いつもの図書室の奥の座席に集まっていた。

「でさ……後援会って、政治のやつだよね?」
蓮が小声で言うと、真衣もうんうんとうなずいた。
「うん。議員さんを応援する団体、ってことだよね?
それが学校で落ちてるって、やっぱり変じゃない?」
悠夜は昨日の封筒の中身を思い返しながら言った。
「体育用品の会社の名刺も入ってたし……
あれって普通の落とし物なのかな。」
三人は机にノートを広げ、
“後援会とは” と検索したページをのぞき込んだ。
探偵ごっこみたいな気分で、しかし目は真剣だ。
「後援会の紙を持ち歩くのって、だれだろうね。」
真衣は首をかしげた。
「先生? PTA? 業者の人?」
「体育館の裏に落ちてたんだよな……」
悠夜の言葉に、蓮は思い出したように名刺をノートから取り出した。
「これ、昨日の業者の名前なんだけどさ……」
蓮はペンで会社名を指した。
「不正入試のときの資料、覚えてる?
“備品調達ルート一覧” のところに、この会社の名前あったよ。」
悠夜は目を瞬いた。
真衣も息をのむ。
「えっ? ほんとに?」
「たぶん、偶然……だよね?」
蓮は肩をすくめた。
「うん、直接関係があるってわけじゃないと思うよ。
でも “名前が同じ” ってだけで、ちょっと気になるじゃん。」
三人は再び黙り込んだ。
議員の後援会。
体育用品業者。
不正入試の資料に出ていた社名。
線がつながっているわけではない。
しかし、小さなひっかかりだけが胸に残る。
「まぁ、今すぐどうこうって話じゃないよね」
真衣が笑顔で場を和ませるように言い、
悠夜も蓮もつられて笑った。
それでも、不思議な一致が
どこか背中にまとわりつくように感じられるのだった。

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