俳句的生活(305)-連句の会(2)-

メールを駆使しての連句、その二回目を実施しました。今回はメンバーが一人増えて、五人での連句となりました。私以外の四人の方は全て関西在住の方です。メンバーの数が奇数になると、自動的に長句と短句が入れ替わって詠むことになるので好都合です。

現代の俳句が芸術性を求めるのに対して、連句は軽妙で知的な言葉の遊戯であると言えます。自分が発した句に対して、次の人がどのように展開していくのかを、わくわく感を持って待つことになります。複数の人で共同で作品を作り上げていくような気持になります。

室町期の句会は百韻が多かったのですが、芭蕉の時代には三十六韻のものが主流となってきました。およそ半日をかけて歌仙を巻いていたようです。我々の会は付きっきりでメールを見ている訳でないので、一日に1回か2回、自分の番が回ってくるというペースで、ちょうど良い塩梅になっています。

第一回と第二回の連句は自由連句と言われるものです。第三回からは多少なりとも “式目” を決めて実施しようと思っています。

連句の会(2)

連衆 :紀子、典子、沙耶香、二宮、游々子
月日 :令和6年11月20日(水)~ 24日(日)
 

(発句)   落日や枯野の果の水平線       紀子
(脇句)   疎らな客の一両列車         典子
(第三句)  民宿の紅葉の池の錦鯉        二宮
(第四句)  秋の日暮れにたゆたう心       沙耶香
(第五句)  暮れ泥む関東平野大根蒔く      游々子
(第六句)  四国三郎滔々として         紀子
(第七句)  たとう紙に母の文字あり藍浴衣    典子
(第八句)  むかし気質の祖母の小言よ      二宮
(第九句)  お裾分けされし温もり冬至粥     沙耶香
(第十句)  仏間に届く光一筋          游々子
(第十一句) 極楽の庭の日だまり返り花      紀子
(第十二句) 円陣を組む猫の語らひ        典子
(第十三句) どんまして遊びし子ども今は何処   二宮
(第十四句) 夕五時の人待つ駅ピアノ       沙耶香
(第十五句) 鳥渡る遺跡に響くオペラかな     游々子
(第十六句) 現に戻る大都の灯り         紀子
(第十七句) ビル街の窓の曇りや黄砂降る     典子
(第十八句) 見上げて歩くネオンの飾り      二宮
(第十九句) 交差点さっと挙げた手に風光る    沙耶香
(第二十句) こゆるぎの浜にささら波立つ     游々子
(第二十一句) 句碑歌碑を訪ひ惜春の結びの地   紀子
(第二十二句) 法然院の相聞歌歌碑        典子
(第二十三句) 左京のみ京都くらしも狭かった   二宮
(第二十四句) 糺の森で厄祓いせむ        沙耶香
(第二十五句) ほととぎす幾世の声や奈良太郎   游々子
(第二十六句) 相合傘を差す石畳         紀子
(第二十七句) 冬ぬくし金婚式の父母の笑み    典子
(第二十八句) お裾分けする苦労花束       二宮
(第二十九句) 泡弾け話弾ますソーダ水      沙耶香
(第三十句)  初めて明かす放課後のこと     游々子
(第三十一句) 街師走ライトアップの御堂筋    紀子
(第三十二句) 白ひげサンタトナカイに乗る    典子
(第三十三句) ソリ響くペチカの音の雪吹雪    二宮
(第三十四句) 目を輝かせ包み開ける子      沙耶香
(第三十五句) 西行の桜は山を咲き登る     游々子
(挙句)    吉野建より浪漫を訪ね      紀子