山小舎便り(4)ー令和5年6月4日ー
今朝の目覚めは4時、鳥の鳴き声に起こされたというより、目覚めたときに鳥が鳴いていたというのが実情です。カーテン越しに見える外の世界は既に白んで来ています。茅ケ崎の自宅では真夜中でも、道路灯の明かりが小窓に映っているのですが、ここの夜は真の暗闇となり、小音ひとつもない静寂となります。したがって、少しばかり白んだことで目が覚める、極めて快適な朝を迎えています。
鳥の鳴き声で聞き分けられるのは鶯だけです。鳥たちは群れで森の中を周回しているようで、鳴き声は周期的に巡って来ます。この時期の鶯は、もうすでに老鶯と呼ばれるものになっているのでしょうか。
先ほど、こちらに来て初めて、山小舎の周りを散策しました。次の「ヘンリー・ライクロフトの私記」の一節のように、何かに遭遇しないかと思ってのことです。
I am no botanist, but I have long found pleasure in herb-gathering. I love to come upon a plant which is unknown to me, to identify it with the help of my book, to greet it by name when next it shines beside my path.
私は植物学者ではない。しかし長い間、草花を集めることに喜びを見出してきた。私はそれまで知らなかった植物に出会い、本の助けでそれが何であるのかを特定し、名前で呼ぶようにすることが好きだ。そうすると次の散策においては、それは輝いているように見えるのだ。(訳:游々子)
わずか2000歩の散策で、道路脇に赤い花と白い花をつけている草花を見つけました。私も植物には詳しくなく、今、写真を入力すると花の名前を教えてくれるアプリが有るようなので、それに精通しようと考えています。
この花は九輪草で、かって我が山小舎でも植えていた花なので名前は判ります。多年草で日当たりさえ良ければ育つ花です。
この白い花がスズランです。高地のこのあたりには適した花なのでしょう。昨日の女神湖には、”すずらん祭” の案内がありました。
山小舎あたりの樹林には落葉松があります。標高がもう少し高くなると、シラビソの低木に代わります。シラビソは北八ヶ岳を代表する針葉樹です。
昨日女神湖で見た山桜は、山小舎の周囲にも、まだ花を付けていました。標高が高い分だけ、開花が遅れているようです。
今日も快晴で、蓼科山がはっきりと見えます。
今日はこれから茅野市の図書館へ行き、諏訪大社関連の郷土史を調べて来ようと考えています。