俳句的生活(5)-汽水域ー

筆者のお気に入りのサイクリングコースの一つは、馬入橋を渡ったところで平塚側の土手に降り、鉄橋の下を潜ってまた土手に上がり、須賀漁港を経て河口に至り、湘南大橋を渡って帰ってくるというものです。相模川の河口は広く、満ち潮の時は、海水が狭まった川筋に押し寄せて、波を立てながらさかのぼっていく様が観察できます。一帯は汽水域で、ではどのあたりまでが汽水域かということですが、国土地理院の地図が優れもので、ポイントした地点の標高を示せるので、川の水面の高さをなぞってみたところ、神川橋あたりでようやく標高が3mになろうというものでした。新月や満月の時の潮汐の差が3mとすれば、神川橋までは海水が押し寄せるという理屈になります。

汽水域では常時、何人かの太公望が釣り糸を垂れています。一日に2回、水が上下する汽水域の魚はさぞ新鮮で美味であろうかと思われるのです。

春愁や没日(いりひ)華やぐ汽水域 游々子

相模川の汽水域(1)
相模川の汽水域(2)
相模川の汽水域(3)

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