添削(10)ーH.Kさん しおさい会(2月)ー
原句 雪解や下駄と木札の狭間の湯
中七下五の意味が理解できません。下駄と木札より、温泉地の外湯巡りをしている光景でしょうか。それが判る平易な句にしてみました。
参考例 雪解や外湯を巡る下駄の音
原句 接木なる瘤のあたりの芽吹かな
面白い着想です。なんの木の接ぎ木かと考えてしまいます。直しは要りません。
原句 梅一輪三輪半の帰り道
これも面白い着想です。行くときは一輪だった梅の開花が、帰るときには三輪半に増えていたということでしょうか。三輪半は、一輪半としたほうが、一輪との繋がりが強まると思います。
服部嵐雪の「梅一輪一輪ほどの暖かさ」を想起させる佳句です。
参考例 梅一輪一輪半の帰り道