俳句的生活(22)-鶴嶺の晩鐘ー

私が茅ヶ崎に引っ越してきたのは、昭和54年でしたが、その頃は鶴嶺通りにほとんど建物がなく、矢畑のあたりから、鶴嶺の参道の松並木とその上に出ている富士山を眺望できました。明治のころは、あたり一面は水田で、ぽつんと参道と神社が存在していたのではないかと思われます。そんな中での晩鐘の音は、遠くまで響いていたことでしょう。

神社の梵鐘は、境内に入って直ぐ右にあります。現在の梵鐘の位置から、絵葉書に描かれている三つの小屋の右端の小屋に梵鐘は吊るされていたと思われますが、左の二つはありません。神社の中はそれほど変わることはありませんが、周囲の景観は大様変わりというのが、鶴嶺でした。

松並木真一文字に夏燕

茅ヶ崎八景ー鶴嶺の晩鐘ー
現在の鶴嶺神社晩鐘
現在の鶴嶺神社の梵鐘