山小舎便り(17)-令和5年10月3日ー

前回、山小舎便り(16)を8月16日に書いてから50日近く、山小舎便りを書かない日が経ってしまいました。この間、9月前半と9月下旬から今日まで、2回ほど山には来ているのですが、猛暑のせいか山の景観は8月の時とほとんど変わっておらず、ブログの方も虚子や蕪村の京都について書くのに夢中になっていて、山の生活を書くことに関心が向かなくなっていたためです。

ところが昨日より急に気温が下がり、山小舎の外の気温が10度を下回るようになり、室内ではストーブを焚くほどになってきました。

薪ストーブ

このストーブはフィンランド製の薪ストーブです。炉の中に小枝を積み、その上に薪を載せて点火するのですが、木は乾燥していて点火に失敗することはほとんどありません。

火の前に座ると、日常飲んでいる酒はワインか冷やした日本酒なのですが、酒はどうしてもウイスキーでないと様にならないと思ってしまい、冷凍庫でギンギンに冷やしたピュアモルトのウイスキーを小さなガラスの盃でちびちびとストレートで飲んでいます。このスタイルは、西部劇の映画で、保安官や荒くれどもが酒場のカウンターで、”One shot, please” と注文したグラス一杯のウイスキーをストレートのままで飲んでいるのを見て以来のものとなっています。以前に冬にも来ていた頃は、ストーブの熱で屋根に積もった雪が水しずくとなり、朝には巨大な氷柱が軒に下がっていたものをかち割って、オンザロックにして飲んだものでした。

腑に落つる氷柱のオンザロックかな  游々子

先ほど管理棟で、ヨツバヒヨドリの苗を貰ってきて、熊笹を刈った地面に植え付けました。熊笹の根が張っていて、植え付けの穴を掘るのが大変でした。花を咲かせるようになって、その蜜を吸いにアサギマダラが飛んでくるのが楽しみです。

ヨツバヒヨドリの苗
ヨツバヒヨドリの苗


夏蝶のただ翔び居るをふと見たり  游々子