山小舎便り(15)-令和5年8月16日ー
台風7号、はじめの予想は小笠原から北上して東海・関東に上陸するというものでしたが、予報円の最も西のコースを辿り、関西や四国・山陰に大きな被害をもたらしてしまいました。幸いにしてというか、長野県の中部にあたる当地は風も雨もたいしたことなく、無事に過ぎていきました。
今、多少気持ちがざわついているのですが、それは台風のせいではなく、茅ケ崎に戻る日が近づいているからです。明後日の18日に戻ることにしていて、翌19日の大神神社主催の古代史セミナに間に合わせるためです。大神は ”おおみわ” と読みます。三輪山をご神体とする神社ですが、祭神はなんと諏方大社の祭神である建御名方の父親の大国主となっています。
邪馬台国の場所ですが、これはもう桜井市の纏向遺跡で決まりでしょう。なんといってもC14放射性炭素による年代測定で、纏向の遺跡は10年の誤差で、魏志倭人伝に記載されている年代の西暦240年と合致しているのです。
纏向遺跡からは更に大量の桃の種が見つかっていて、中国古代の神仙思想と結びついた植物です。もし将来、卑弥呼が魏の皇帝から賜ったという「親魏倭王」の金印が纏向のどこかで見つかれば決定的です。
このセミナはコロナ禍の間は開かれてなく、3年ぶりの開催となります。発表者の一人には、自称 ”宴会部長” の上野誠さんが入っていて、彼の話は面白く楽しみです。彼の母親はホトトギスの同人で、次のようなユーモラスな句を作っています。<一流に少し外れて入学す>
セミナの場所は今までは有楽町の読売ホールで、セミナ終了後は決まって一緒に参加する古代史好きのメンバーで、有楽町のガード下の ”バーデンバーデン” というドイツレストランでドイツビールを飲んでいたのですが、今年は場所が神田になっているので、終了後どこへ行くかも楽しみなところです。
箸墓に眠る人あり桃の花 游々子