俳句的生活(180)ー大山桜ー

土曜日午前のNHKラジオに、山カフェ という山にまつわるトーク番組があります。先週は、春・桜便り2022 ということで、あまり知られていない各地の桜どころの人をゲストにしてのトークでした。その中で、大山桜が取り上げられていて、電話の先のゲストは大山阿夫利神社の権禰宜さんでした。権禰宜さんによると、大山桜は、”オー、山桜” と読むそうで、大山の桜ではなく、大きな山桜ということだそうです。山には4ヵ所、人二人でも幹を囲えないほどの大きさの、樹齢400年の樹が、森の中に育っているそうです。

驚いたことに、大山(雨降山)の頂上からは、4000年前の縄文土器が出土していたとのこと。権禰宜さんの推察では、自然崇拝の祭祀跡であろう、ということでした。縄文人も、大山に雲がかかると雨になるということを、農耕社会以前より理解していて、祭祀に繋がったのであろうということでした。また、江戸時代、江戸の人口が100万人であるとき、20万人が大山詣りをしたそうです。大山詣りは、武士階級は参加せず、町人だけのものだったでしょうから、50万の町人のうち4割の20万人が訪れたということになります。因みに茅ヶ崎への観光客数ですが、ピークは平成29年の300万人で、その後減少傾向に入り、令和2年では、180万人だったそうです。何か起爆剤を必要とする状況です。

権禰宜さんのリスナーへの要望は、大山に登るに当たっては、その歴史や伝統を知った上で来てほしいということでした。権禰宜さんの家は、大山桜の樹齢と同じ400年前からの神職で、そういうことからも、大山桜へのこだわりは強いのだろうと思いました。

思い出はいつも満開山桜

サクラ・大山桜(伊勢原)
厚木市観光協会 あつぎ観光なび (atsugi-kankou.jp)より